スリランカ旅行記(1)出発

【2016年11月27日】

スリランカ旅行への出発の日だというのに、私は旅の支度をまだしていなかった。私の血液型はA型だけど、こんな性格は到底A型とは思えない。スリランカに行くにあたり母から借りたスーツケース、中身は空っぽである。

今回2週間近くサロンをお休みするからお客さまに極力ご迷惑をかけないようにと、予約はかなり詰めてとっていた。その関係で、出発当日も朝からサロンワークをしていたのだ。仕事が終わり帰宅して、サロンのタオルを洗濯機に放り込み回しながら、『さて…』と空のスーツケースを眺めていた。出発まで2時間あるから大丈夫か。パスポートさえあればね。という感覚である。どこに行くにもこんな感じなので、東京で暮らしていたときに帰省する際はいつも飛行場を走っていた。ヒールのある靴でも具合が悪くなるほど走ったことがある。飛行場の秘密のゲートも通らせてもらったし、飛行場で名前をアナウンスされることも。毎度こんな思いをするなら30分余裕を持って行動すればいいのに…とそれこそ毎度思っていた(笑)自慢じゃないが、それでも飛行機に乗り遅れたことはない。いつもギリギリセーフ。まるで私の人生のようだ。いつもなんとかなっている。だから今回もなんとかなるだろう、という性格になってしまったみたい。とほほ。

それでも若干焦りながら用意をしていると、たまたま実母から電話があった。『今どうしてる?美味しいりんごがあるから取りにこない?』と言う母に、『あ、ごめん、お母さんに言ってなかったね。私今からスリランカに行ってくるのよ』と伝えた。

母『まー。そう。誰と?』

私『みほさんと二人で』

母『まー。』

私『くれあもオーストラリアへ行ったし、私もついでに行こうと思って』

母『まー。』

と、母は終始驚いていた。

 

今回はスリランカにあるバーベリンリーフアーユルヴェーダリゾートに滞在する。11泊で10日間連続アーユルヴェーダの治療を受ける。一緒に行くのは『みほさん』といって、私の親友のお母さん。私が小学生の時に出会い、それからずーーっと第二の母の様な存在の人だ。紅の空にも来てくれているので『まき(私、桧垣です)がスリランカへ行くときは言って』と言ってくれてた。みほさんはこの数か月前にトンガに行っていたから、また海外はどうかな…と思っていたが、『みほさん、スリランカ行くけど、行かない?』と聞くと、あっさり『行こう!』と言ってくれた。そんな気持ちのいい豪快さを持っているみほさん。みほさんの娘(私の親友)はまだ小さな子供の子育て真っ最中なこと、あと、カジノのない国には興味ない、という理由で、今回はお留守番。私とみほさんの二人旅となったのだ。

母が驚くのも無理ないか。

 

今回の旅の目的はアーユルヴェーダの治療なので、オシャレな服や靴などは不要。もう捨てようかな?と思っていた夏物のパジャマがまさかの大活躍。毎日オイルまみれになるから、とにかく『汚れてもいいモノ』が重宝する。そんなものをザザっとまとめた。あと薄手の羽織るもの(←でも結局使わなかった)と靴下(←同じく)など。最低限の化粧品。本6冊。毎日付けている10年日記も迷ったあげく、スーツケースに入れた。勉強用の手帳(←勉強しなかった…)など。PCは持っていかなかった。情報によるとインターネットはホテルのフロント周辺でしか使えないらしい。あとは虫よけ。日焼け止め。日傘(雨傘兼)ヘアゴムなど。帰りはお土産をたらふく入れるつもりでスーツケース半分程度に終わらせた。

洗濯物を干し、愛する猫たちに『ちゃんと帰ってくるからね。あんた達を捨てるワケじゃないんだよ。いい?わかった?』と念を押し、自宅を出発した。

 

私には子供が一人いる。中学3年生の女の子。今回は通っている学校の行事で、オーストラリアへ3週間の短期留学へ参加している。私が出発する2日前に出発した。子供とずーーっと一緒にいたから、こんなに離れることは初めて。送り出す日は子供を抱きしめ、バイバイした後に泣いてしまった娘命の弱い母である。。でもせっかくの機会だから、私も海外へ行こう!スリランカへ行こう!と今回思い立ったのだ。私のサロン『トータルケアサロン紅の空』ではスリランカ産の薬草オイルをオープン当時から使用している。効果は抜群だし、浮気するつもりはない。アーユルヴェーダはインド発祥だが、すぐにスリランカに伝わり、とても根付いている国である。こんなに良いオイルを作っている国には一度行っておかないと!と常日頃考えていたのだ。特に体調が悪いわけではないが、より良い身体になってみたい、という欲もあるし、なにせ本場の治療を体感したかった。

 

みほさんをピックアップした。みほさんは海外慣れしている。旅慣れている。…それを知っていてもビックリするほど荷物が小さいから、私は大声を出してしまった。『え!みほさん!荷物これだけ!?』と機内持ち込みサイズでしかも2泊程度の荷物が入るかな?というバッグを持ったみほさんが『これでも私にしては多い!』と更に驚く発言をした。すごいな…。だって約2週間日本を離れるんだよ…。

 

ANAの最終便で羽田に向かった。日曜日だというのに高知空港はビジネスマンで溢れていた。そして今年の夏振りとなる東京に到着。いつもはJALを利用するからいまいちピンとこないけど。。その足で成田空港行のリムジンバスに乗り込んだ。前日は22時には就寝していたから(子供か!)あくびをしながら成田に到着。バスから降りると強烈な寒さで一気に目が覚めた。今夜はANAクラウンプラザに一泊して、明日スリランカへ発つことになる。驚くことにこの時初めて今回の旅の工程表を確認した。すると今日のお部屋は喫煙ルームになっている…ぎょ。みほさんは喫煙者だけど、お願いして禁煙ルームに変更してもらった。

東京で12年暮らし、出産も東京。私の娘は東京で育った。でも成田にくるのは初めて。高知県民に言われたくないだろうけど、成田って田舎だな。。割と仲のいい男友達が成田空港に勤めているから会いたかったけど、今回は遅いから諦めた。その友達は背の低いキムタクのような子で、声を張らない。電話でもボソボソ話すから『もっと声張って』と私にいつも言われている。18歳の頃からの付き合いだ。一度、飛行機への荷物搬入で誤って閉じ込められたようで、このままじゃ死ぬと思った彼は声を張って『エクスキューズミー』と叫んだそうだ。笑いごとじゃないが、笑えるので好きだ。…と、そんな話はともかく。明日は8時45分にホテルを出るから、12時過ぎには就寝。とりあえず、すでにもう疲れてしまった…。

 

(初回題名が『出発』なのに、まだ日本にいます…ごめんなさい 汗)