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(8)検査結果

子宮頸がん検査の結果がなかなか出なかった。電話をかけ直し、結果を聞いたのは9月下旬。娘が住む関西に遊びにいく数日前だった。

「ハイシルだったので、大きな病院に行って精密検査を受けてください。」

私はハイシルという初めて出会う言葉を聞き取ることが出来ず、もう一度聞き直した。「紹介状を書くから、また病院に来てください。いつ来れる?」と言われたが、仕事もあるし、関西に行く予定だからすぐには行けない旨を伝え、予約を取らずに電話を切った。落ち着いて考えたかったんだと思う。

ハイシルとは何なのか調べる日々が始まった。ハイシルとは高度扁平上皮内病変という意味であり、中等度異形成や高度異形成が疑われることを意味している。がんの可能性もあるから、精密検査を受けなくてはいけなかった。少し動揺したが、すぐにはがんにならないだろう、とまだ冷静さを保てたような気がする。それから関西に行き、娘にこの話をすることもなく、楽しく過ごすことが出来た。が、相変わらずしんどかった。ご飯も思ったようには食べれず、普通を装うのに気を使った。高知に帰って来てから数日経ち、やっと病院に電話をして紹介状を取りに行った。

大きな病院に行ったのは10月下旬。心細かったけど、予約を取ったから行かざるを得ない。驚くことに、医師に怒られた。

「なぜ検診に行かなかった。県から案内も届いたでしょう」

そう言われても、これから落ち込むであろう人間に対して、過去のことについて怒る人を目の前にビックリしてしまった。怒ることで何か変わるのだろうか、と思っていた。その医師の精密検査は痛かった。婦人科に何度も受診しているが、酷く乱暴に感じた(精密検査は痛いものだそうだが、なんだか荒かった)。そして検査が終わり、

「見た感じ、おそらくがんです。がんだと思っておいて。結果は1週間後に出るからまた来てください」

と言われて、私はショックを受けた。え、私ってがんなの?

私は死ぬのかな。でも死ぬのも悪くないかもな。でも死んだら意識世界で会った孫には現実世界で会えないな。ああ、娘は悲しむだろうな。悲しませるのは辛いから、言えないな。もう死ぬまで黙ってようかな。などと頭を巡らせていた。落ち着いて考えると、すぐ死ぬわけではないのに、宣告(っぽく)されると咄嗟に頭に出てくるから、そんな自分にも驚いた。

 

1週間後、また怒られるのかなぁと思いながら、嫌々病院に行った。不安であまり眠れない日々が続いていた。パートナーには大丈夫!と振る舞っていたが、全く大丈夫な気はしていなかった。

「がんかと思っていたけど、がんじゃなかった。前がん状態です。でもその奥はもうがんかもしれない。長生きしたいのであれば、手術を受けるように。それ一択です」

と言われた。がんじゃないんかい。先週がんだって言ったじゃん。と心で思っていた。医師が言っている手術とは、円錐切除のことである。調べていたから、何のことかはわかったけど、私に選択肢がないということがとても嫌だった。代替療法や食事の見直しをしたい。手術は(私の中では)最終手段。だからなんとか手術までの日を先延ばしにしたかった。

「少し経過を見ることはできないですか」

と聞いてみたが、その理由を聞かれることもなく、

「ない。手術一択です。手遅れになるよ」

と即答された。上手く説明できないが、この医師の治療は受けたくないと強く思ってしまったため、少し考えたいから時間が欲しいと伝えて病院を後にした。

若干体調は良くなってきていたけど、前がん状態と向き合う日々が始まるのか、まだそんな元気はないな。がんではなかったけど、限りなくがんに近い状態から健康な状態に戻ることなんてできるのか?と不安しかなかった。心細かった。悲しかったし、また生きる気力を削られたような気がする。

でも生きているから生きるしかない。

後日、病院に電話をして診察をキャンセルしたい旨を伝えた。看護師から折り返し電話があり、また怒られた。手術を受けないことがそんなに悪いことなのかな。私の身体だから私の自由にしていいハズなのに。と思いながらも、なんとかその電話を終わらせ、もうあの医師に会わなくていいと思うと久しぶりに嬉しい気持ちになった。

前がん状態だという結果を受け、再度父に占ってもらった。病気が進行している卦が出た。診察を断った病院で円錐切除の手術を受けると、そのまま病人になる、という結果も出た。この占いの結果はあくまで私に出た卦である。勘違いしないでもらいたい。円錐切除が悪ということではない。ちなみに病院を変えて手術を受けると、まだそちらの方が少し良い結果となった。が、私は自分でも病人になっていくだろうな。二度と元の私に戻れないような気がする、と感じていたから、この占いではとりあえず病気の進行を止める対処法を教えてもらった。

父の占いの対処法は、ある方角と干支の置物との組み合わせがほとんどである。言われた方角に言われた干支を置く事で、風水的にその人が受けるエネルギーを変えていく。私はこの時、南東に亥を置くことだったが、これも私に出た卦から導かれるものだから、その人によって、時期によって、方角や干支は変わってくる。置く干支はなるべくリアルな方が良い。本当に不思議だけど、言われた方角に言われた干支を置いた瞬間、締め切っている部屋でも風が吹くくらいエネルギーがぐわん!と変わる。この時、私の寝室には最大4個の干支フィギュアが置かれていた笑 たくさん助けてもらい、父にも干支フィギュアにもたくさん感謝している。

この頃11月になっていた。4月から霊の影響を受け、6月から体調不良が続き、たった5ヶ月間でどんどん身体は蝕まれていた。はじめにお伝えした通り、私は元々婦人科系が弱かった。体調不良が続くと、その人の弱いところがまず悪くなる。

治る、治ると頑張って思っていても、しんどい日々が続くと心が折れる。治らないから悲しくなる。私はその辛さを身をもって知った。がんではなかったが、がんを告知をされる人の気持ちも少しは理解できる。誰かにそばにいて欲しいし、励ましの言葉を毎日聞いていたい。そうやって少しでも気持ちを落ち着かせる方法を外に求めていた日々だった(外に求めることが間違いだと後で気づく)。

前にも書いたが、唯一の救いは仕事が出来ていた事だ。仕事をする前はしんどいが、仕事をし始めると本来の自分を取り戻せる感じがした。お客さんも楽になるが、私も楽になれる感じがあったし、何より仕事中は観音様を感じる事が出来た。パートナーと喧嘩をして離れようかと考えた時も、解消すべき事がある、と観音様に止められた。心が折れる寸前で観音様が助けてくれるような気がしていた。

さあ、私よ。がんではなかったのだから、気を取り直して自分の体と徹底的に向き合おうではないか。

読者の中には、いやそう思うの遅いでしょ、と感じる方もいるだろう。何せ自分自身でも遅いだろ、と思う。体調不良が続くとまともに考える事すら出来ていなかったことを理解してくれると幸いだ。こうなるのはきっと私だけではないハズ。

 

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